ブックオファー

真夜中の弥次さん喜多さん (1) (Mag comics)

真夜中の弥次さん喜多さん (1) (Mag comics)

手塚治虫賞受賞作品だし、やっぱり立ち読みは微妙かなって思ったんだ。
いやな予感はしてたんだ。
やっぱり超名作でした。これは立ち読みにすべきじゃなかった。買うべき。
だから多分買っちゃう。あはっ。
設定はこう。
弥次さんと喜多はホモ関係にある。
喜多さんはトランスジェンダー兼、麻薬中毒
弥次さんは普通に健康的な男で、喜多さんと出会うまではノーマルだった。
麻薬から抜け出せなくなった喜多さんを見て、弥次さんは大いに嘆き、一つの提案をする。
「お伊勢参りに行こう…」
きっと神様が、喜多さんを救ってくれるはず…
まず、この設定がたまらない。凄い。いい。
更に物語が進むと、展開が何が何だか分からなくなってくる。
途中で、生首だけの気の良いお殿様が出てきたり、喜多さんが弥次さんをマジで殺してしまったりという展開が続き、
そもそも、これは夢なのか夢じゃないのか、何がなんだか分からなくなってくる。
多分作者的にも分かってない気がする。適当適当。
これは夢なのか、現実なのか。普通の漫画に慣れてる人なら、多分意味不明になって投げ出すと思う。
でも、投げ出さないで!何回か読み返せば、きっとなれて、あっちの世界にいけると思う。
それに、この漫画には不条理さだけではなく、作者の優しさに満ちている。
てか、しりあがり寿の作品は大抵物凄くやさしくて、見るたびに癒される…。
これもベスト10に入れておかしくない漫画。かわな。


リーンカーネーション

リーンカーネーション

御茶漬海苔でございます。初期の短編集。
わたくし、今まで彼を誤解していました。
彼が昔からいる漫画家なのは知っていました。
けれども、元々は結構絵うまいんじゃないですか。ハイカラだったんじゃないですか。
怖さを追求する余りに、何だか凄く下手糞なギスギスした絵柄になってしまったんですね。
それはそれでなんかが間違っている気もいたしますが…。個性と下手糞違うし…。
この頃は、あんまり暴走してなくて、かちっとまとめられている印象を受けます。
でも、近頃の意味不明な展開も、私は大好きですが。
ガチガチガチ、とか。あの特徴的な擬音とか。


目を閉じて抱いて (1) (Feelコミックス)

目を閉じて抱いて (1) (Feelコミックス)

しゅんぎく。三巻まで読みました(てか、四巻がなかったのです)。
内田春菊の漫画は余裕で100円コーナーで売ってますよね。いい。
この話は、ゲイバーで働く花房という男(っていうかアンドロギュヌス)を中心に、
自分の人生に何ら疑問を得ずに生きてきたカップル、周と樹里をめぐって、
三角関係だの四画関係だのを繰り広げます。
この、普通の人間が異質なものにあったときどうなるか、という想像力も凄い。
特に、この人の凄いところは、人間観察力。凄いいやな人間観察力。
バカな女を徹底的に気持ちいいほど見下しています(私はこのスタンスに近い人間なので爽快)。
そして、何より駄目男を描くのもうまい。どうしてこんなに納得できる駄目男を描けるんだろう。
どうしたら、こんなに、「あー、あるある」と、感嘆せざるを得ないような作品が描けるんだろう。
(厳密には体験したことないから、『あー、ありそうありそう』が正解)
人柄は色々問題あるみたいだけど、私はやっぱこんな漫画を描ける彼女は凄いと思う。


それと別冊宝島買った。別冊宝島ってドキドキするよね。
明日は春菊の漫画と川原泉と北神伝奇読む。読むものがある生活ってうれしい。家から出なくていいって最高。
Iさんから、薦められて、今度は中野に行こうと思う。火曜日にでも行きたいなぁ。わくわく。