エロイカ&ALEXANDRITE

エロイカより愛をこめて(コミックス16〜19巻)
エロイカより愛をこめて (16) (Princess comics)エロイカより愛をこめて (17) (プリンセス・コミックス)エロイカより愛をこめて (18) (Princess comics)エロイカより愛をこめて (19) (Princess comics)
 エロイカ最長のお話し。四巻連続です。人生に一度だけ活躍の場が用意された女スパイを中心に繰り広げられる話。はかないですね。この作者の、読者のだましっぷりは見事。青池保子は頭いいんだ、きっと。そして、相変わらず少佐の意外さっぷりが可愛い。こうゆう少佐の可愛いシーンの出し惜しみと、それでいざとなったらパーッと出すこのバランスが絶妙。この作者のバランスの絶妙さは、伯爵と少佐の萌え関係に出ていますね。青池保子はうまいなぁ。道化キャラ、ジェイムズ君の扱いも非常にうまい、時々やりすぎだと思うけど。少佐の部下と伯爵の部下ボーナム君の親友関係も素晴らしい。少佐の部下の中途半端な無能さもナイス。もうとにかく全てが絶妙なバランスで配置してあって、どれがかけても絶対に駄目。作者は天才的。ブラボー(って何語?)!伯爵とCIAが馬で街中を駆け回るシーンもめちゃくちゃで笑いました。何となく読んでいたら読み飛ばしてしまうようなシーンも、よーく見てみると凄くおかしいって事が分って、凄く面白い。そして、19巻の伯爵のチロル衣装を着た真面目な女装の表紙に噴いた。これは物語を読まないと分らないのですが、少佐に対する物凄い嫌がらせと嫌味な表紙です。素敵。
 ちなみにこの後9年間エロイカは出ないわけですが…。この直後(?)に、東西ドイツ統一、ソ連崩壊があったので。少佐は西ドイツの所属で、敵はソ連KGBだから、作者が行き詰ってしまったという。でもエロイカの熱烈なファンの軍事評論家が協力してくれて、また復活と相成ったわけですが。
 ちなみにパタリロ!は、MI6が無くなった後もずーっとバンコランはMI6に所属し続けてますね。じゃあソ連崩壊も気にしなかったのか…?私が所持しているパタリロ!は、単行本じゃなくて文庫版のため、微妙に描かれた話しの年代が入れ替わってたりするので、細かく調べないと分らないですが。。。今度調べてみよう。。。
 
Alexandrite (3) (花とゆめCOMICS)
日本に行かれて萎える。サイファが凄く好きなのですが、私は成田美名子に別の視点間違った期待したみたいだ。あんまりこうゆう友情や人間の成長だけを前面に押し出した作品は、本能的に好みじゃない。何か、ストーリーに別の盛り上がりがあって、その裏に、人間の成長があるって言うのは凄く好きなんだけれども、人間の成長自体がストーリーの盛り上がりになるようなのは、ちょっと。