岡田史子

 岡田史子先生は、1967〜1969でCOMなどで活躍した女性漫画家です。12歳のときに母親を亡くし、17歳でデビューして「意味の意味」への病的なまでに追求し、作風ごとに絵柄を変えるという一風代わった作風で沢山のファンを魅了しつつ、20歳で早々と筆を折り実家に帰って結婚してしまいました。その後、ファンの熱烈な希望によりカムバックを果たすのですが、もうすでにその頃は過去のような陰鬱で病的な作風はすっかりナリを潜めてしまっていたため、本格的な再開にはいたらなかったということです(カムバック後の作品を積読している私にはこの点については何とも言えないのですが、古くからのファンの皆さん判を押したようにそうおっしゃるのでその意見パクりました)。ちなみに本当にごく最近、55歳で亡くなりました。
 当時出版された単行本は、計三冊、すべて朝日ソノラマです。出版された順でいくと、「ガラス玉」「ほんのすこしの水」「ダンスパーティー」の順です。今では絶版なので、まんだらけのビンテージコーナーなどに行けば一冊2000円くらいで手に入ります。状態がそれほど良くないものor初版でない物などだと1500円くらいで買える場合もあるみたいです(ちなみに私は初版で状態が良い2000円の漫画を買って最後のページ破りました…死にたい…)。入手するには、この三冊を中古で買うのが一番確実だと思います。
 一応飛鳥新社NTT出版から再録本(?)も出た事あるんですが、多分絶版かと。アマゾンで見ただけなので、ちゃんとした確認は取れていないんですが。他にもまんだらけが未発表作品集を限定200部で出したんですが、もちろん今は手に入りません。サイン入りならショーケースの中に入って10万円くらいで売ってますよ、渋谷店で。数ヶ月ずっとそのままなので買うなら今ですきっと。
 
 初めて彼女の作品を見たときはその難解で鬱な作風とちょっと変な絵柄とかを見て、最近ちょっと売れ売れの兄妹ユニットを連想してしまいました。でも良く見ると全然似てない上にこっちのほうが100万倍私好みでした、すみませんあああ。
岡田史子先生の漫画のキャラは頭おかしくて何を言っているのかさっぱりだったりするのですが、生きている感じがします、具体的にどんなところがとか問われると困るんですけど、文章力ないので。全体的に、母親を幼くして失ったという喪失感、絶望感、不安が一コマ一コマからアリアリとあふれ出ていてこっちまでが悲しくなってしまいます。
 
 ちなみに萩尾望都先生は岡田史子先生の熱烈なファンで、岡田先生の本を読んでから彼女の作品を読むと、影響がところどころうかがえてニヤニヤできます。モト様ファンなら岡田先生の本も是非読んでください。萩尾望都先生の作品を読んで「文学だ!」と叫んだ人なら、絶対好きなはずです。
 
 調べたり集めたりするにはかなりハードルが高そうな漫画家さんなんですが、がんばって未発表作品集めていこうと思います…。切抜きとかね…。まんだらけの未発表作品集なんてネットにも全然出回ってないので。どなたか情報ある方いらっしゃったら是非。
 
 何かこれだけ書いたら脳みそが疲れたので(中身の無いことしか書いてないのに)、作品ごとの感想は今度!