エロイカより&横須賀ロビン

エロイカより愛をこめて (単行本3〜7巻)
エロイカより愛をこめて (5) (Princess comics)
 最高!買ってよかった!今回まとめ買いした漫画群(残酷神、イズァロ、天馬、悪魔花嫁、ホモ漫画オルフェウスエロイカ)の中で、一番正解!大正解!やっぱり名前聞いたことあるのは読んでおくべき。超楽しい。あははは。
 エロイカ、話には聞いていたけど、マジで主人公が途中で入れ替わっていてびっくり。まず、第一話では、メイン主人公が女の子で、サブ主人公として男の子二人がいて、その三人がエスパーっていう設定の話でした。その男の子の内の一人が、情けない性格の美形で、その彼を狙って「エロイカ」と呼ばれる貴族泥棒が彼を盗みに来る…みたいなストーリーだったのですけれども。この設定だと、青池保子が同時進行して描いていた「イブの息子達」とさほど違いは無く、面白いことは面白いけど、いまいちぱっとしないなーとか思ってたんですが、いきなり二話目から、そのエロイカに対抗する敵として、ドイツの少佐が現れて、その人のキャラが余りにも強すぎて主人公達がかすんでしまい、三話目から主人公が入れ替わったという。凄い。
 まぁ、そんな少佐なんですが、これがパタリロ!のバンコランそっくりな奴で。でも、色気も何もない奴であるという点と、エロイカに言い寄られるという点で、バンコランの200倍は萌える。作者はツボを心得ている。二人とも敵で、たまーに協力して、たまーに見せる少佐の可愛さが、もうドキドキ。そして、少佐に真面目な顔でギャグをやらせるので笑えること笑えること。流石「イブの息子たち」を描いただけあって、センス抜群。
 ちなみにこの漫画は、パタリロ!との共通点がとても多い。敵がKGBであることや、上司が無能で笑わせてくれる役であることや、少佐の地位が少佐であることや、無能な部下がいっぱいいることや、少佐が凄く冷徹でやり手でKGBにも名前が知れ渡っていることとか、エロイカの直属の部下が、お金を見たときのパタリロとそっくりなこととか、もうとにかく似ている点は多すぎるのですが、作品自体は似てない。共通点が凄く多いのに、全然ちゃんと違う作品として成り立っている。パタリロさを微塵も感じさせない。凄い。だからなんだって感じだけど、うん。
 まぁとにかく、青池保子は超凄い。天才的。王家の紋章とこれを終わらせたら、プリンセス編集部を爆破しようと思うくらい(でもプリンセスはもうコレくらいしか売り物がないから終わらせようとしないだろう)。続き物じゃないのに、こんなに夢中になって次を求めて読んでしまう漫画には久々に会いました。パタリロ以来かなw 中毒性としてはパタリロに共通するものがあるかもw
 青池保子、最初主人公が女の子だったくせに、途中からいっさいおっさんしか出てこなくなるから、どんどん絵がごつくなるごつくなるw彼女の描く女の子は凄く華やかで綺麗だったので残念。初期大和和紀系統の可愛い女の子が上手い人でした。
 ちなみに上の単行本表紙では、左が少佐で、右が伯爵(エロイカ)!二人とも男です!
 
 そして、青池保子の見開きの描き方とかにもクラクラです。一枚絵の人物の配置の仕方とか素敵すぎる。彼女、見開き自体はそんなにいっぱい描いてはいないんですが、たまに出るのが凄くいい。ちなみに、私的にナンバーワン見開き&ナンバーワン構図&ナンバーワンキャラ配置、はダントツ「王家の紋章」です。あれは素晴らしい。まねできない。でもコマ割は普通ですが、あの画面に対してのキャラ配置をしたら、コマ割りに凝るわけにはいかないから、あれはしょうがない。コマ割りと引き換えに素晴らしいものを手にしているので。秋田書店は見開き上手を育てていた説。
 
横須賀ロビン 1 (花とゆめCOMICS)
 これぞ私の中で構図とかコマ割りとかそうゆう物とは無関係な作者ナンバーワン、魔夜峰央の作品です。ミーちゃんです。とってもきれいな初版が二冊セットで200円で売ってたからついつい買ってしまいました。素敵。彼が、これを描いていた頃は、パタリロ!がメガトンヒットしてアニメ化して、ミーちゃんは天才と呼ばれ、テレビや雑誌に出まくりだった時期だし、それに自作品の間でキャラクターを行き来させるのが普通にはやっていたから、しょうがないとは思うけど、他の作品なのにパタリロ出すぎ。みーちゃんが出てくるのはいいけれども(調子に乗っててたまにむかつく時もあるけど)、話しとは無関係なはずのキャラのパタリロがいきなり出てきて、物語の流れを途中をぶった切るのはお気に召さない。魔夜峰央はこのパターンやりすぎて、他の作品が伸びなかったんじゃないかと思っちゃうくらいだ。でもパタリロ一本あれば十分生きていけるからいいけどw 相変わらず設定もなにもなくて、途中で話しがパタリロ化していて、ギャグとしては面白いし好きだけど、漫画としてはどうなんだろうこれは、と思ってしまう。何か色々パタリロに頼りすぎてる感が強すぎる。ラシャーヌとかも途中で代無しだったし。あと、魔夜峰央は自分近辺の事を漫画の中に持ち込みすぎで、話の流れとか無視するのが困る。自分が子供が可愛くてしょうがないから、ラシャーヌに子供つくらせるとか、マライヒが子供産むとか、そうゆうのどうかと思うんだ。でも好き。ミーちゃん愛してるー!ミーちゃんは何しても偉大なのです。パタリロは多分ずっと、漫画史の中に燦然と輝き続ける作品なのです。ミーちゃんは凄い。
 ミーちゃんの金刷りタロットほしいなぁ。作中でいっぱい宣伝してるから、ほしくなる。でももうきっと刷ってないよな…。
 
 今日は定価で根本敬買うつもりが、たまたま寄った古本屋で、島田虎之助を半値で発見したので買ってしまった。でも島田虎之助そんなに好きじゃないや。(でも私の好きじゃないとか、キライ、とかは一瞬で変わるのであてにならない)
 
◇◆◇◆◇◆◇◆